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2007冬北海道旅行記
【3月3日(土)】

6時前に起床。流氷ウォークのインストラクターとは宿の前で待ち合わせなので、寝坊できないなと思っていたら、なんだか、よく眠れず、アラームも必要なかった。流氷の状態が悪い場合は、6時頃に自分の携帯に電話がかかってくる段取りだったが、6時を過ぎても電話はない。今日は、決行のようだ。

6:20頃に外に出ると、もう、迎えの車が停まっていた。挨拶をすると、今日は、港で流氷ウォークをやるとのこと。外海は流氷がないようだが、全然、問題ないので、車に乗り込んだ。別のホテルで、5人のお客さんをピックアップして、港へ向かう。自分の他は、年配の夫婦とカップルと、自分くらいの男性1人。年配の夫婦は、70歳は過ぎていそう。うーん、すごいなー。

車を降りると、港の近くの建物の中で、ドライスーツに着替える。基本的に、かさ張る一番外側のジャケット以外は着たまま、上からドライスーツを着る。これが、きつくて、ちょっと面倒だが、なんとか完了。最後にグローブをして準備はできた。デジカメはインストラクターが持ってくれるが、場所が場所なので、海に落としたりする可能性がある点は了承して下さいとのこと。ま、そんなもんか。

後は徒歩で移動。港に到着すると、おー、似たような人達が結構いる。

流氷ウォーク
港には似たような人達がたくさんいた

港の中は、所々、海面が見えている。流氷の上を歩くだけで沖には行けなさそう。インストラクターの後に続いて、海に入る。厳冬の海に入るのは、不思議な感じだが、ドライスーツのおかげで、冷たくはない。
ある程度の深さの場所まで来たところで、簡単なレクチャーがある。何かあったときには仰向けになって浮いているのが基本とのこと。で、実際に、仰向けになってみると、ドライスーツのおかげで浮力が強くなっており、逆に、その体勢から、真っ直ぐ起き上がるのが難しい。コツを掴むまでは、人にサポートしてもらわないと、起き上がれなかった。あと、グローブの隙間からは水が入ってくるので、手はなるべく水につけないこと。なので、氷の間の海中での移動は、手を出して、立ち泳ぎのような形で前に進むのが基本となる。が、これが、結構、難しい。後半は慣れたけどね。
レクチャーが終わったあとは、基本的に、各自の自由行動。といっても、インストラクターの周りで、海に浮かんだり、氷の上でゴロゴロしたりとかわいいもの。特に、流氷の海に仰向けに浮かんで空を眺めるのは不思議な感覚。アザラシの気持ちが分かったような気になる。
流氷の隙間から見える海は、透明度が高くとてもきれい。底にいるヒトデもはっきり見える。氷に上がり、流氷の縁から海の中を覗き込んでクリオネを探してみる。眺めていると水面に氷が現れるので、時々、それをどかしながら見るのだが、結局、見つけられなかった。インストラクターいわく、それ程、珍しいものでもないらしい。
一通り遊んで、改めて、氷の上に立ってみる。今日は、暖かい方らしく、確かに、空気が冷たいという感じはない。寒い日は、お客さん自身が帰ろうと言い出して、20分程で終わることもあるとのこと。今日はラッキーだな。でも、氷に接している足の裏はすぐに冷たくなる。なので、靴下を二重にするなりで、足元の対策はした方がいい。グローブの中に入り込んだ水も、だんだん、冷たくなってくるので、水を出すためにグローブを外すと、こちらは、身を切るような冷たさ。インストラクターが途中でカメラを渡してくれるので、写真を撮りたいのだが、長い間、グローブを外していられないので、適当に撮るだけ。
そろそろ寒くなってきたのでもういいかなという頃、最初に着替えた場所に戻り、ドライスーツを脱いで、流氷ウォークは終了。楽しかった。これは、オススメです。

流氷ウォーク 流氷ウォーク
港の中 流氷は比較的小さな氷片が集まってできているようだ

車で宿まで送ってもらう車中で、インストラクターが言うには、午前中は天気がいいらしい。ならば、昨日見ることができなかった知床連山を見に行こう。
宿に着いたのは8時頃。結局、流氷の上にいたのは、40分程だったか。
宿で朝ご飯を食べると、焼魚がおいしい。でも、魚の種類を聞くのを忘れたな。ネイチャーセンターは、9時オープンなので、それくらいの時間に着けるように出発。
センターに近づくと、遠くに知床の山が見えた。単なる白色ではなく、鈍く銀色に光っている。♪山は白銀、朝日を浴びて〜♪という歌があるが、人生40年目にして、初めて、白銀の意味が分かった。そうか、こういう雪山の色を白銀と言うんだ。なるほどね。
センターの中に入ると、スノーシューの貸し出しは9時半からとのこと。ムムム。時間を潰すために知床横断道路に沿って歩いていると、大きなシカがいる。2,3メートルのところまで近づいても全然逃げない。自分のことなんか無視している感じ。でも、こちらに向かってきたら怖いので、これ以上、近づけない。シカは、昨日からたくさん見ているので、馬鹿にしたくなる感じもあったけど、これだけ、悠然としていると、畏怖心のようなものが湧いてくるな。

知床横断道路の鹿
ちょっと怖い

時間になったので、ネイチャーセンターに戻り、スノーシューを借りて、開拓地コースに入る。が、昨日歩いたコースなので、ひたすら、一番奥の知床連山の眺めのいい雪原へと向かう。途中、先行者がいたのだが、大人気なく、抜かしていく。
目的地に近づいてきた。山が見えるかどうか、少しドキドキしながら雪原に出ると、うひゃー。
凄い迫力。雪原の彼方に、大きな山々が聳えている。うーん、これは凄い。どうしよう。でも、雄大さを前に、自分は、ひたすら、眺めるだけ。圧倒的な景観。参りました。
少ししてから、写真をバチバチと撮る。後は、これくらいしか、できることがない。
あー、でも、ここに、キャンプ用のイスとビールでも持ってきて、のんびりしたら最高だろうな。宿の奥さんがキャンプ用のマットを持ってきて昼寝をしに来る人がいると言っていたけど、その気持ち、よく、分かる。
しばらく、眺めていても、この景色は受け止めきれない。どうしようもない。せめて、これで、十分、目に焼き付けたと思えるまで眺め続けた。
帰り際、途中で抜かした先行者が、ちょうど、雪原に入って来た。いいタイミングだったのかな。
センターに戻り、スノーシューを返す。今回の知床もこれでおしまいと思うと、ちょっと、寂しい。

羅臼岳 知床連山
羅臼岳 巨大な山塊が連なる

今夜は、屈斜路湖の近くに宿をとっている。真っ直ぐ行くには近すぎるので、寄り道をしながら向かうつもりだ。
プユニ岬から再び眺めると、流氷は沖に去り、昨日とは全然形が違っている。生きているみたいだ。

プユニ岬からの流氷
プユニ岬からの流氷。昨日と全然違う

昨日来た道を逆に戻る。途中、オシンコシンの滝を見るために停まったが、凍っているところと流れているところがあった。でも、正直、あまり、感慨はないな。
斜里まで戻ったところで、国道244号線に入る。知床半島の反対側に出て、そこから、開陽台に向かおう。冬の羅臼は3年前に来たので、今回は、パス。244号線は、その3年前に逆方向から来たのだが、その時は、天気が悪く、少し吹雪いていて、ドキドキしながら走った。でも、今日の天候は安定している。
途中、根北線の橋梁があったが、3年前と同じだ。当り前か。
所々で、進行方向に大きな山塊が見える。何という山だろうかと思いながら標高を上げていく。
峠に来ると、駐車場に、何台かの車が停まっていた。スキーを担いでいる人がいるが、地元の人は、整備されたところではなく、こういう、生のフィールドで遊んでいるのだろう。羨ましい。
しばらく下ると、スキー場が見えた。少ないながらも、滑っている人が何人かいる。規模は小さいが、人が少ないので、これはこれで楽しそう。
反対側の太平洋に出ると、国後島の高峰が雪を被っていた。知床方面には、遠く、羅臼岳が、太陽に当たり、白く、黄色く輝いている。意外なところで再会したが、これで、本当に、羅臼岳ともお別れだ。寂しいな。
さて、開陽台に向かう前に、中標津市街で昼ご飯を食べよう。ここには、すしロードという有名な回転寿司があるけど、行ったことがない。
国道272号線に入り、中標津に向かう途中、進行方向の右側に雪山が見えた。この道路は、夏には何度も走ったことがあるが、ここから山が見えるとは気がつかなかった。冬ならではなのだろうか。
すしロードは、ツーリングマップルに載っているので、スムースに到着。
店の中はそれ程混んでいない。早速、食べ始めて、サーモンやらイカやらカニやらイクラ、ボタンエビ、ウニを頂く。やっぱり、北海道の回転寿司は旨いねぇ。ネタも大きい。お腹が一杯になった頃に店内を眺めると、短冊に、コマイやホッケといった、普通は、寿司ネタにならないようなメニューを発見。うーん、でも、もう、お腹一杯。もっと、早く気がつけばよかった。が、せっかくなので、コマイを食べる。へー、なるほどねぇ。こういう味なんだ。
はー、もう、食べられましぇん。大満足でした。

すしロード
すしロード

中標津から開陽台までは、標識に沿って適当に走る。この辺りは似たような道路が多いので、走ってきた道が初めてなのか分からないけど、道東らしい直線道路だった。いい気分。
開陽台の駐車場には、車が何台か停まっていて、観光客が何人かいる。
展望台の上まで登ると、おー、雄大な眺めが広がっている。方向によっては霞んでいるが、まぁ、よく見えるかな。この眺めは、久しぶりだなぁ。5年振りくらいかな。でも、ここは、夏の方がいい。冬は、ちょっと、寂し過ぎる。
しばらく眺めていると、風が強くて、目がしょぼしょぼしてきた。退散するとしよう。

開陽台 開陽台
夏とは、また、違う景色 道東ならではですな

帰り際に、あの有名な場所で直線道路の写真を撮っておく。何度来ても思うけど、やっぱり、絵になるところだ。でも、ここも、夏の方がいいな。

北19号
おなじみ北19号

ここからは、裏摩周を経由して、屈斜路湖を目指す。けど、改めて考えると、これって、3年前のツーリングとほぼ同じコースじゃん。まぁ、いいか。
しばらく走って清里峠の近くまで来ると、この辺りには、しゃりしゃりな雪が残っていた。これまで、路面に雪が残っている場所はほとんどなかった。少しスピードを落として走る。
裏摩周展望台の道路は除雪されていなかったので、そのまま、通過。神の子池も、同じでした...
釧網本線の踏切を渡り、国道391号線に入って、屈斜路を目指す。しばらく走り、峠を越えると、山々に囲まれた庭のような景観が広がる。アイヌ語に、「カムイミンタラ」という言葉がある。神の庭という意味だが、ここは、何度来ても、その言葉を思い出す。
川湯温泉では道を間違えたりしながらも、池の湯で休憩。白鳥の鳴き声は賑やかだが、さすがに、閑散としている。
さて、まだ、少し時間があるので、温泉に入っていこう。「北海道いい旅研究室」で絶賛されていて、以前から気になっていた和琴半島近くの三香温泉に向かう。
到着すると、建物は、木をふんだんに使っていて、なかなか、いい雰囲気。お金を払って、露天風呂に向かうと、脱衣場には薪ストーブがあって、暖かい。こういう心遣いは、うれしいなぁ。自分の他に着替えがないので、今日は、貸し切りのようだ。
外に出ると、辺りは、静寂そのもの。凛とした空気の中に、お湯が落ちる音がちろちろするだけ。この静けさは何だろう。
人工的な音がしないせいだろうか。冷気が張りつめているせいだろうか。ゆっくりとお湯に浸かる。湖までは少し距離があって湖岸というわけではないが、森に囲まれて雰囲気もいい。ゆっくりと、静けさを堪能します...
お湯から出た後は、休憩室で一休み。はー、確かに、いいお湯でした。なんだか、生まれ変わったみたい。
ところで、この休憩室が、また、いいのだ。部屋は、木がベースになっていて、暖かい感じがする。もう、外は薄暗いのだが、ランプの明かりがやさしく灯っている。BGMは、誰か分からないが、日本人の女性ボーカルのAmazing Grace。屈斜路湖と森にぴったりの音楽。あー、心地いい。なんだか、溶けていきそう...

三香温泉 三香温泉
三香温泉 休憩室。いい雰囲気

今夜の宿「鱒や」に到着したのは6時頃。辺りは、もう、真っ暗になっていた。3年前に泊まった時は貸し切りだったが、今夜は、他に2人のお客さんがいた。おみやげに日本酒の上喜元を持ってきたので、渡しておく。
晩ご飯の時に他の人と話をすると、一人は常連で、なんと、地熱発電所に勤めているとのこと。へー、珍しい。
おみやげの日本酒を自分が一番たくさんのみながら、改めて、宿の中を見回すと、相変わらず、建物の造りや置いてあるもののセンスがいい。ご主人は、元々は、東京で働いていて、その後、こちらに来られたようだが、都会的なセンスが感じられる。持ってきた日本酒を買った店をご存知だったし、東京のグルメ事情にもかなり詳しい。
他の2人は今回は写真が目的のようで、ご主人も含めて写真談義で盛り上がっていた。自分は、早めに部屋に戻り、相克の森を少し読んでから就寝。北海道と、物語の舞台になっている東北は環境が全く違うけど、こういう場所で読むには、なかなか、ぴったりの本だ。

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