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BMW R1150GSで行く秋の信州
【10月9日(日)】
今日は、信州方面は天気がいいらしい。連休中日なので高速道路の渋滞も少ないかな。ということで、8時前に、駐車場を出発。空は曇り気味。環七は空いていていい感じ。が、中央道に入ると、渋滞40Kmの表示。うーん、帰りたくなったけど、仕方がない、淡々とこなす。
ようやく、渋滞を抜けたところで、そろそろ休憩。が、初狩パーキングは、今日は、富士山は見えそうもない。出発のときと比べると、大分、青空が広がってきているけど、白っぽく霞んでいる感じ。予報通り、進行方向は晴れていそうなので、笹子トンネルを越える。
そして、すっかり晴れ上がった空の下、釈迦堂パーキングで停車。朝ご飯代わりの蕎麦を食べて、時間は10時前。ここは、足の下が、そのまま、釈迦堂遺跡なので、パーキング内のあちこちに、出土した土偶をモチーフにしたキャラクターがいる。徒歩ですぐの釈迦堂遺跡博物館への案内も多い。ならばということで、昨年の10月も来たけど、まだ時間も早いし、寄ってみようか。高台にある博物館からは眺めもいいし。
館内に入ると、展示の案内には、現在、貸出されていてる土器・土偶があるとのこと。土偶は、栃木県立博物館で開催中の「土偶の世界 -縄文人のこころ-」に出張中かもしれない。先週、わざわざ、新幹線に乗って見に行ったけど、思った以上にたくさんの土偶が集まっていて見応えがあった。
一方、釈迦堂遺跡の出土品も相変わらずの存在感で、何度見ても飽きない。これで、\200なんだからお得だよなぁ。
釈迦堂遺跡博物館近くのコスモス

釈迦堂遺跡博物館の縄文土器

釈迦堂遺跡博物館の縄文土器 釈迦堂遺跡博物館近くからの甲府盆地
平出の泉
平出の泉

平出遺跡出土の埋甕
この埋甕の装飾は好きだなぁ

塩尻出土の釣手土器
禍々しい釣手土器

平出遺跡隣接の葡萄畑
葡萄畑が隣接している

平出遺跡の立石
平出遺跡の立石

さて、今日の目的地は塩尻の平出遺跡なので、塩尻インターまで一気に向かい、岡谷ジャンクションを長野道方向へ。最近、ビーナスライン周辺は、関越道・上信越道経由なので、この辺りに来るのは久しぶり。
塩尻インターを降りて、目に入ってくる日本酒や旅館の広告看板を見ると、塩尻は木曽の文化圏にあることがよく分かる。松本とはすぐ隣なのに印象が全然違う。
平出遺跡には、ちょっと、迷いながら、到着。丁度、同じタイミングで公共バスも到着だけど、降りたのは、わずか一人。駐車場には車も少ない。まぁ、縄文遺跡だからね。
整備された遺跡を横目に、まづは、近くにある平出博物館へ向かう。と、思って歩いていると、意外に距離がある。まぁ、あちこちに標識があるので、迷うことはないけど。博物館までは、田舎な感じの大きくて立派な民家が多い。歴史を感じさせるけど、何か理由があるのだろうか。道路脇の用水路には、きれいな水が結構な勢いで流れている。所々に鍋やらスポンジが置いてあるので、地元の人は、この水で洗い物をするのかな。
民家の間を抜けると、道は少し山に入っていく気配。本当に、こっちなのかなと思っていると、おー、青いきれいな池があった。案内によると平出の泉という名前で、泉の水は伏流水が鍾乳洞の出口から湧き出しており、平出遺跡はこの泉の恩恵で発展したとのこと。さっきの用水路の水は、ここが源らしい。水面には鴨がのんびりと浮いていて、長閑な雰囲気。なんだか、ほっとするようなところ。
写真を撮ってから先に進むと、ようやく、博物館があった。遺跡からは、思ったより遠くて、隣接という感じではない。中に入り、入館料を払うために事務所を覗き込むと、真面目な公務員という感じの人達が仕事に没頭している。こんなところの仕事が忙しいのかなぁと失礼なことを思いつつ、お金を払って中に入る。と、すぐの所に目的の平出遺跡からの出土品を揃えた展示室が。で、中に入ると、先客が一人。でも、この人、さっき、バスから降りたおばさんじゃないかな。女の人がこんな所に一人で来るなんて、専門家か何かなんだろうか。
展示品の方は、思っていたより少ない感じだけど、自分的には、埋甕の装飾がよかった。住居の出入口の床下から発見されて、幼くして亡くなった幼児が埋葬されていたという説が提唱された出土品とのこと。渦巻きが天に向かっている様子からすると、縄文人は、死後の魂は天に行くと考えていたのかなぁなんて妄想が尽きない。
先に進むと、塩尻で出土した品が、時代を降って展示されている。といっても、自分の興味があるのは縄文時代なので、そこばかりを眺める。中で一番印象に残ったのは釣手土器。土器の中で火を灯して使用したらしいけど、どうして、こんなに禍々しい形なんだろう。この恐ろしげな様子からすると、きっと、呪術的儀式か何かで使われていたに違いない。
博物館から出て、来た道を戻って、遺跡へ向かう。平出遺跡は、縄文時代から平安時代に渡る遺跡なので、様々な時代の復元物が建っている。周りは、遺跡の敷地にすぐ隣接して葡萄畑が広がっている。多分、ワイン用なんだろうけど、縄文人も何かを使って酒を醸していたのかな。遺跡はきれいに整備されていて爽快な感じ。空も青い。家族連れがピクニックをしているけど、今日は、気持ちいいだろうね。
周りを眺めると、この遺跡は、山々に囲まれているのが分かる。縄文遺跡は高台にあることが多くて、眺めがいいところが多いけど、ここはそういう感じではない。それでも、遺跡を囲んでいる山々の高さと距離感がいいのか、何か守られているような印象の立地で、これはこれで、気分がいい。やっぱり、縄文遺跡は、いいロケーションにあるよなぁ。
近くに遺跡のガイダンス棟があったので中に入ると、体験学習的に何かを作ることができるらしく、家族連れが楽しんでいた。自分には特に何もなく外に出ると、若者にアンケートを頼まれる。遺跡に関するアンケートで、いいですよと回答を書き始めると、これが、結構な分量。あんまり質問が多過ぎると回答精度が下がるんだよと、仕事柄思いながら、回答をしてあげた。
さて、時間は2時前。今日のもうひとつの目的地の、小野神社へと向かう。
国道153号線に出て、南下をしていると、善知鳥峠という由緒がありそうな峠を越える。峠には公園があったけど、停まるのが面倒なのでパス。意外と、この道路を走るのは初めてかもしれないなと思いながら、間もなく、目的地に到着。
オートバイを停めて、境内に入ると、鬱蒼とした雰囲気。思っていたより規模が大きくて、立派な御柱が建っている。自分は、どうも、裏から境内に入ったらしく、国道に面した入口には、当神社所有の文化財「鐸鉾(さなぎほこ)」の説明書きがあった。
「境内本殿に向って左方に藤池と呼ばれる御手洗池があり、そのかたわらの玉垣内に「御鉾様(おぼこさま)」といわれる石があり、神聖の場として足を踏み入れてはならない磐座となっている。この石は方形で中央に孔があいているが、おそらくこの石に鉾を立て、祭儀のとき神霊を招き降ろした重要な磐座であり、この祭儀に神の依代として使用した神器ではないかと考えられている。」
ならば、この磐座が目的のものかと思い、境内をうろうろしていると、同じ敷地に隣接して、矢彦神社という別の神社があった。こういうのは珍しいななと思いながらも、御鉾様を発見。が、どうも、目的とは違う感じ。
自分が、ここに来ようと思ったのは、「精霊の王」をパラパラと読み返していて。縄文にまで遡るといわれているミシャクジ神がこの本のテーマで、それを祀っている社宮司が小野神社の周辺にあるらしい。が、ネットの情報も合わせて、正確な場所までは特定できなかった。で、精霊の王には、その御神体の石棒の写真が載っていたんだけど、どうも、御鉾様とは印象が違う。鐸鉾の文章からすると、この石もミシャクジ神と関係しているのだろう。それでも、折角なので、辺りを回ってみようか。
神社の裏を走る道路は、旧街道らしく、沿道は、なかなかいい雰囲気。きょろきょろしていると、大きな案内の看板があって、この辺りは「憑の里」というらしい。名前からしても、霊験あらたかな感じで、古代の宗教精神が脈々と受け継がれている気配。が、肝心のミシャクジに関しては何も書いてない。ならばと、看板の脇から、集落の奥へ行けそうなので、道を曲がる。
坂道を上り民家を抜けると、一面、枯れ草色の畑が広がった。収穫後の蕎麦畑かな。色合いは地味だけど、これだけ、広大だと絵になる。が、結局、道は登山口で行き止まり。その後も、辺りをうろうろしたけど、道が狭くて、オートバイでも入るのが憚られるところが多い。諦めて、最後に写真を撮ろうと、たまたま、オートバイを停めた所に「小野牧」と書いた歴史案内の標柱が立っていた。平安時代、この辺りは献上馬を育てる牧場だったとのことで、山の裾野に広がる緩やかな斜面は広々としている。秋の陽の中、周りは農作業の人を時々見掛けるだけ。古き良き日本の農村という感じで、いいところですなぁ。
さて、時間も3時近いし、今日は撤収。また、出直せばいい。
帰りは、ツーリングマップルに「360°大パノラマ」とある小野峠を経由。初めて走る道だけど、ちょっと変わっていて、上下方向の道路が対面ではなく、別々になっている区間が多い。大した交通量もないのに、税金の無駄遣いではないのかね、ブツブツ
で、肝心のパノラマがなかなか見つからず、行ったり来たりして、ようやく、見つけたのが諏訪湖側の眺望。レンズを広角に替えて、写真を撮る。でも、うーん、悪くはないけど、わざわざ、遠方から目指して来る程のところでもないかな。
近くでは、老夫婦が、仲良くベンチに掛けて同じ景色を眺めている。この辺りの住人なのか、なんだか、ほのぼのとした雰囲気。まぁ、近所に、こういう景色があるというのは贅沢だよね。
岡谷インターから中央道に入り、直ぐの諏訪サービスエリアで停車。時間は4時頃。昼ご飯代わりのおやきを頬張りながら、諏訪湖を眺める。あーぁ、どうせ、この先、渋滞しているんだろうなぁ。
小野神社の御柱
小野神社の御柱

小野神社の御鉾様
御鉾様

小野牧のBMW R1150GS
小野牧の枯れた蕎麦畑

小野峠からの諏訪湖
小野峠から。諏訪湖の向こうの山は八ヶ岳かな

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