BMW R1150GSで行くツーリング

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BMW R1150GSで行く秋の上州キャンプツーリング
【10月26日(日)】
夜中の3時過ぎに、目が覚めてしまった。夕べは何時に寝たのか憶えていないが、早かった筈なので、それで、目が覚めたらしい。シュラフの中は寒さは感じず、逆に暑いくらいで、少し汗もかいている。日本酒を飲んだせいで、体温が上がっているのか。
さすがに、まだ早いので、寝ようと思うが、なかなか寝付けない。あっちを向いたりこっちを向いたりしていると、外で、ガサガサと音がした。音の感じからすると、小動物らしく、狸でもいるのか。そういえば、キャンプ場に着いた時に、野良猫を見掛けたので、そいつかな。しばらくすると、音の主は、テントから離れていった。
風が出てきたなと思っていると、段々、強くなってきた。今回は張り綱を使っていないけど、まぁ、これくらいならば、大丈夫か。でも、撤収が面倒だなぁ...
結局、寝たような起きていたような、はっきりしない状態のまま、気がつくと、外が明るくなっていた。テントの中から顔を出すと、昨日に引き続きのどんよりとした曇り空。雨が降りそうな気配なので、携帯で雨雲レーダーを見ると、近くに雨雲がある。降っても大したことはなさそうだが、幸い、テントは乾いている。ならばということで、洗面の前に、とにかく、撤収を開始して、強風に悪態をつきながらも、作業は完了。
昨日は、バラギ湖を一周まではしなかったので、今朝は改めて散歩をしようと思っていたのだが、今にも雨が降りそうな空模様と強風とで、とてもではないが、そんな気分にはなれない。というか、もう、出て行けと言われているようなので、洗面だけをしてキャンプ場を出発。時間は、まだ、7時過ぎ。天気がよければ、ビーナスラインを走って茅野にでも抜けようかと思っていたのだが、この天気では、そんな気にはなれない。取り敢えず、国道に出よう。
昨日も思ったが、この辺りは、紅葉する針葉樹が多く、強風が、そんな木々を大きく揺らしている。そうすると、針のような枯葉が大量に飛び散り、ヘルメットに当たり、カサカサと音を立て、そして、舞っていく。晩秋という寂しい季節の真っ只中に入り込んでしまったようで、複雑な気分。
バラギ高原キャンプ場
とにかく、撤収開始

バラギ高原キャンプ場近くの針葉樹林
風が吹くと、針のような枯葉が舞い散る

つまごいパノラマラインのBMW R1150GSと浅間山
つまごいパノラマラインからの浅間山
国道に出る途中に、つまごいパノラマラインという道路の標識があったので、そちらに曲がってみる。すると、すぐに、明るいスケールの大きな景色が見えてきた。広大な畑の向こうに浅間山が聳えて、左側には浅間隠山を擁する山並みも見える。これは、確かに、パノラマという感じ。オートバイを停めて写真を撮る。が、まだ朝早いのに、意外と道路の交通量が多くて、気を使う。この辺りはキャベツ畑が中心のようだが、それ関連の大きなトラックや農作業の車が走っているのだ。日曜日の朝から、ご苦労様です。
結局、この道路は、浅間山を眺めながら、畑が広がる丘陵の表面をなぞるように走る快走路だったが、今日は、空模様が怪しく、風も強いので、ゆっくり楽しむという感じではなかった。夏ならば、きっと気持ちのいい道なのだと思う。
その後、パノラマラインを途中で離れて田代の市街を経由し、国道144号線に出た。昨日は、あまり、写真が撮れなかったので、今日は写真が撮りたい。この季節ならば紅葉だが、西に向かうと、被写体が少なそう。となると、昨日と同じ道でつまらないけど、吾妻渓谷が無難かと思い、東の方向に向かう。
が、間もなく、コンビニがあったので休憩。キャンプ場を慌てて出てきたので、トイレを借りてから、サンドイッチと缶コーヒーの朝ご飯。昨日、買った朝ご飯用のパンはお持ち帰りだな。
ということで、駐車場でもぐもぐしていると、突然、知らないおじさんが、今日は浅間山から煙が出ているなと話しかけてきた。菅平高原に行ってきたけど寒かったとも言っていたが、この天気ならば、さもありなん。この辺りも、気温は低い。
コンビニのすぐ近くにちょっとした広場があって、そこの木がきれいに紅葉している。写真を撮ろうと思い行ってみると、小さな公園で、ブランコや滑り台の隣の何本かの木々が赤く紅葉している。すぐ隣には幼稚園があって、この公園が、まるで、幼稚園の庭のよう。園児達は、毎日、ここで遊んでいるのかな。
今日は風が強いのでマクロ撮影は無理かと思いつつ、写真を撮る。そうしていると、今度は、別の隣が神社であることに気がついた。正面に回ると、大笹神社という名前で、意外と大きい。昨日も思ったのだが、この国道沿いは住人が多いようで、歴史のある街道なのだろうか。境内は、枯れ葉で埋め尽くされている。
ところで、神社の境内の一隅に、芭蕉の句碑があった。隣にある解説の看板には、1853年に建てられたとあり、彫られているのは、
「雲雀啼 なかの拍子や きじの声」
という句とのこと。ただし、碑の表面は古びていて、ほとんど読み取れない。解説には、これにより当時の文化の充実度がうかがえるというようなことも書いてあるが、この前の東北ツーリングで立ち寄った院内銀山にも芭蕉の句碑があって、似たような解説があった。あちらは、1842年製だったが、芭蕉は、江戸時代に、既に、日本中に知られた有名人だったんだなぁ。
さて、バシバシ写真を撮ったので、写真熱は冷めてしまった。もう、吾妻渓谷に行く気はあまりなし。なので、地図を見て、再ルーティング。
そういえば、国道18号線の旧道を走ったことがない。ということで、軽井沢経由で18号線に入り、旧道を走った後は、適当なところで、高速道路に入ろう。
大笹農村公園の紅葉

大笹農村公園の紅葉

大笹神社 大笹農村公園の紅葉
北軽井沢のBMW R1150GS
辛うじて見つけた景色

北軽井沢で見つけた紅葉
鮮やかに、黄色く輝いています

国道を少し戻って、県道に入る。で、少しすると、沿道の雰囲気が変わり、明るい感じがしてきた。薄っすらと太陽が見えてきたので、実際に明るくなったのもあるが、なんというか、やっぱり、軽井沢ということで、沿道の景色がリゾートしていることの方が大きい。
北軽井沢まで来ると、ますます、その傾向は増して、大量の落葉とそのせいで明るくなった林、洒落た建物がスノッブな雰囲気を醸し出す。どこかの店でコーヒーでも飲んで行きたい感じ。写真も撮りたくなる。が、建物やら看板やら電線が邪魔をして、いい構図が見つからず、辛うじて、何枚かを撮影。
その後は、白糸ハイランドウェイへ。今年の5月に通った印象から紅葉がきれいかなと思ったからなのだが、入口の辺りは、既に、終わりかかっている感じ。ここも、紅葉する針葉樹が多く、相変わらず風も強いので、落ちてきた枯葉が、ヘルメットにカサカサと当たる。
白糸の滝は、寄らずに、そのまま、通過。その先も、紅葉はピークを過ぎていて、もう、森は冬の雰囲気だなと思いながら走っていると、強い風が吹いた。そして、森が撓んだかと思うと、木々から落葉が一斉に飛び散る。落葉が、目の前に、雨のように落ちてくる。落葉がみるみる近づいて、シールドに当たっては、後ろに、散っていく。なんだか、映画のシーンを見ているようで、素晴らしい。来て、よかったなぁ。
その先では、道端に、「草軽電気鉄道軌道敷跡」と書かれた一本の杭を発見。若山牧水の紀行文を読んでいると、時々、出てくる軽便鉄道のことではないか。Uターンをして、オートバイを停めてみる。が、その杭の横は、森が切り開かれていて敷跡のようではあるが、すぐに行き止まりになっていて、なんだか、よく分からない。これでは、杭が一本立っているだけだな。
道路は、軽井沢の市街に向かって、少しづつ、標高を下げていくので、市街では、ちょうど、街路樹がきれいに紅葉していた。
軽井沢駅前で、国道18号線に合流し、そのまま、つづら折れが続く区間に入る。が、意外と、道路が狭い。おまけに、路肩には大量の落葉が積もっていて、車道にはみ出してきている。コーナーによっては、湿っているところもあり、滑りそうで、慎重な運転になる。これでは、コーナーを楽しむどころではないなと思っていると、バスに追い付いてしまい、その後は、時速30Kmのノロノロ運転。むむむ...
いい加減、抜かさせろと思っていると、前方に、大勢の人が見えた。と、思っていると、左手にレンガ製の古くて大きな橋が。取り敢えず、オートバイを停める。
降りて、案内の標識を見ると、碓氷第三橋梁というらしい。以前、使われていた国鉄信越本線の橋梁の一つで、重要文化財に指定されているとのこと。確かに、橋を形作る曲線が見事。機能美ということになるのか、形が、とても、美しい。橋の上に登れるようなので、行ってみよう。
階段はかなり急だが、短いので、一気に登りきり、橋の上に到着。元々、線路があったところが、遊歩道になっている。なるほど、こうなっているんだ。橋梁の真ん中辺りまで行き、下を覗き込むと、橋はかなり高く、怖い感じ。一方、山を見上げると、新しい橋梁が見える。周囲の木々はまだ緑色。軽井沢から、ここまでは、下りが続き、標高が低くなっているので、紅葉にはまだ早いのだ。さらに先まで歩くと、遊歩道はトンネルの中まで続いている。
トンネルに入り、しばらく歩くが、中にいるのは自分だけ。かつては、ここを本物の電車が走っていたと思うと、なんだか、電車が向かってきそうで、怖い感じもする。が、そのうちに、一人のおじさんに抜かされた。すたすたと歩いていくが、こうもり傘を持っていたりして、トレッキングという感じではない。この辺りには民家も無い筈なのだが、どういう人なのか。もしかして...、なんて空想して楽しんだりする。
さて、トンネルは緩いカーブになっているので、先が見えず、出口がどの辺りか分からない。トンネルの中を歩くのは面白いのだが、そろそろ厭きてきたので、適当なところで引き返す。で、帰りは、軽井沢方面に歩くことになるのだが、これが、意外と急坂。案内によると、この区間は急勾配の難所だったらしい。これならば、それも、納得。
時間は、まだ、10時半前。このまま帰るのもつまらないので、ツーリングマップルに、「谷間は紅葉の海」とある霧積温泉に向かってみる。
国道を少し下ったところで、県道に入ると、ここも、道端には大量の落葉が積もっていて、気を使う。が、先に進んでも、紅葉はまだ早い感じ。温泉に入りたい気分でもないので、途中で、Uターン。それでも、なんとなく気になって、帰ってから、霧積温泉のことを調べてみると、なんと、人間の証明で有名になったあの西条八十の詩に出てくるところだった。
「母さん僕のあの帽子どうしたでせうね。ええ、夏碓氷から霧積へ行く道で落としたあの麦わら帽子ですよ。...」
うーん、行ってみればよかったかな。
その後は、松井田妙義インターから上信越道に入る。途中、パラパラ降られたが、濡れる程でもなく、1時頃に駐車場に到着。一泊した割には、走行距離は、500Km弱。

えーと、今回は、何をしに行ったんだっけな。

碓氷第三橋梁
碓氷第三橋梁

碓氷第三橋梁
かつての路線は、遊歩道になっていた

碓氷第三橋梁の隣のトンネル
トンネルの中も、歩くことができる

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