BMW R1150GSで行くツーリング

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BMW R1150GSで行く2007東北キャンプツーリング
【8月26日(日)その2】
1.5車線の細い道を、ひと山越えた辺りの北側に、奥中山高原スキー場がある。が、地図には、その北に、高森高原という名前もある。この一帯を奥中山高原というのだろうか。ここは、細い道がたくさん走っているみたいだが、どこがポイントか分からないので、とりあえずは、標識に従って、高森高原に向かう。
途中、スキー場や温泉施設を通過。その後、観光天文台の脇を走ったが、昼に行っても仕方がなさそうなのでパス。少し走ると、なかなか爽快な景色があったので、オートバイを停める。空は青い部分もあるが、雲が多い。
次に通過したレストハウスは閉鎖されていた。実は、七時雨山荘に、奥中山高原アイスというものがあって、ちょっと、魅かれていた。でも、これから行くんだから、現地で食べればいいやと思って、止めたのだ。うーん、残念。
近くには、キャンプ場もあるが、使われていないようだ。芝がとてもきれいで、もったいない感じ。
さて、先に進もう。次は天台寺だ。道路脇の地図を見ると、「出ル町」という文字がある。市街の方という意味かなと思いつつ先に進むと、その後も、出ル町という文字を見掛ける。で、地図を見ると、地名らしい。変わってるな。
県道に出ると、そこから先は、ひと山越えるために、かなりのくねくね道になっている。おまけに、道路が細く、ゴミが多い。なんだか、少し、くたびれ気味なので、しんどい感じ。でも、沿道は、明るい緑に囲まれ、爽やかではある。
浄法寺の街に出た後は、標識に従い天台寺に向かう。が、そろそろかなという辺りまで来ても、駐車場の場所がよく分からない。細い道をさらに奥に進む。沿道は普通の農家が並んでいる。道を間違えたかなと思いつつも、駐車場を発見。車は、あまり、停まっていない。日曜日の午後だもんな。境内までは、少し歩くらしい。で、オートバイを離れると、すぐに、おじさんが声を掛けてきた。オートバイならば、もっと先まで行けるよとのこと。でも、もう、移動が面倒なので、やんわりと遠慮する。東北の人は親切だよなぁ。
BMW R1150GSと奥中山高原
奥中山高原になるのだろうか、爽快な景色

BMW R1150GSと紫色の畑
天台寺への途中のひとコマ。種類は分からないけど、紫色がきれい。
この辺りの特産なのか、同じような畑が幾つかあった

天台寺の本堂
天台寺の本堂

根元から清水が湧き出しているカツラの木
根元から清水が湧き出しているカツラの木。
左下の赤い囲いの辺りに、ぽたぽたと滴っている

参道の階段を登り、\300を払ってから、山門をくぐる。境内は、思っていたより狭い。ここには東北を代表する仏像があったり、瀬戸内寂聴が住職だったりしたので、それなりの規模のお寺かと思っていたが、そうでもない。
正面の本堂に近づくと、靴を脱いで、中に上がっていいとある。早速、そうすると、目の前に、大きな仏像の顔が見える。名前は定かでないらしいが、まるくて、なんとも、温厚な顔をしている。大分痛んでいて、それだけ、彫りが浅く見えるのも、温厚さを感じさせる。洗練はされていないけど、温か味があっていい。いかにも、東北の仏像という感じだ。なんだか、寂聴さんに似ている気がするな。ははは
ところで、目的の仏像はどこにあるのだろう。ここには、鉈彫りで有名な仏像がある筈だが、見回しても、裏の方を覗き込んでも、分からない。お賽銭を入れて、外に出て、境内をうろうろしても、まだ、分からない。走って来る途中、資料館のような建物があったけど、そこなのかな。で、移動する前に、一応、お金を払った受付に行って聞いてみると、本堂の裏に収蔵庫があって、そこにあるという。聞いてみてよかった。
実際に、裏に回り込むと、あった、あった。靴を脱いで上がれるようになっている。で、入ってみると、ガラスケースの向こうに、鰐口等がある。あれ、でも、仏像が無いぞ。それ程広いスペースではないので、他に部屋があるとは思えない。どうなっているんだ?もう一度、受付で聞いてみようと外に出ると、隣にも収蔵庫があるのに気がついた。覗き込んでみると、ビンゴ!
入ると、何体かの仏像が立っている。まづは、鉈彫りで有名な聖観音立像。思ったより、均整が取れていて、洗練されている。確かに、鉈彫りの模様が独特だ。霊木から化現しつつある瞬間を表しているらしい。が、それよりも、気になったのが、如来立像とある仏像。というか、どちらかというと、神像に近いらしいが、色が黒っぽいのもあり、日本人ではないような顔をしている。エミシの人々は、こんな顔をしていたのだろうか。
自宅に帰ってから、「みちのく古仏紀行」(大矢邦宣、河出書房新社)で確認をすると、ここには、他に、吉祥天立像と呼ばれるものがある。写真を見ると、素朴で、コケシのようなのだが、全然、記憶が無い。変わっているので、あれば、気づいた筈。幾つかの展示物は、瀬戸内寂聴展とかいう催しに展示中と貼り紙があったので、多分、それで、留守だったのか。やっぱり、事前に調べておかないとダメだな。
駐車場に戻ると、時間は、2時前。今日は、ここまでは予定があったが、この後は、何も決めていない。そろそろ、今夜のキャンプ場の目途を立てねば。が、曇ってきたので、その前に、携帯で、天気予報をチェック。げっ、雨マークが出ている。夜は雨らしい。出発前の予報では、前半は、よかったんだけどなぁ。近辺の予報を見ると、南の方が、まだ、いいようだ。ということは、当初の予定通り、三陸の海岸のキャンプ場か。でも、雨ならば、ビジネスホテルかな。まぁ、とりあえず、三陸の海岸を目指そう。が、その前に、今日、3ヶ所目の高原になる平庭高原に寄りたい。
一旦、走り出したのだが、ここには、清水が湧き出している大木があるのを思い出した。確か、このお寺は、そもそもは、それをご神体にした神社だったのではないか。さっきの聖観音立像もだが、日本人のアニミズムをよく表していると思い、憶えていた。見ておきたい。
が、場所がよく分からず、何度か、オートバイで行ったり来たりをする。収蔵庫の仏像もだけど、全体的に、案内が不親切。まぁ、でも、こういうのも、大らかでいいか。
で、結局、無事、発見。確かに、木の根から水が湧き出して入る。が、どちらかというと、滴っているという方が正しい。ぽたぽたと、水が落ちている。水量が少ないせいか、正直、あまりきれいとは思えない。それでも、眺めていると、不思議な感じがしてくる。神秘的と言ってもいい。
最寄りの浄法寺インターから、八戸自動車に入った。九戸インターで降りて、ここからは、国道340号線で、南に進む。
途中、九戸の街のローソンに停まる。昼ご飯が早かったので、少しお腹が空いたのと、昨日のキャンプのゴミを捨てたかった。駐車場から何気なく辺りを見ていると、ここは、伊保内というところらしい。いかにも、元アイヌ語という地名。実際、北東北には、アイヌ語を元にした地名が多く、昔は、アイヌ文化を持った人々が暮らしていたことを表している。
340号線を走り、平庭高原に向かう標識に従って道路を曲がる。1.5車線の細い道で、間違ったかと思いながら走っていると、高度を上げ始めた。で、観光地らしい施設があるなと思っているうちに、国道281号線にぶつかった。近くの駐車場には、オートバイが何台か停まっているが、地元のツーリング・スポットなんだろうな。天気は、曇り空で、気温も低く、ちょっと、寒さを感じる。
が、来てみたものの、宛てがある訳でもない。ここにキャンプ場があるのはチェックしておいたので、とりあえずは、見学でもしてみようか。よさそうならば、張ってしまってもいい。
で、ツーリングマップル上のそれらしい場所を目指すが、キャンプ場は無い。いい加減、通り過ぎているようなので、Uターンをして折り返す。それにしても、この道路は、濃い緑に覆われている。晴れていれば、さぞかし気持ちがいいだろう。
もう一度、注意していると、下りの小道を発見。10m程で終わりのようだが、その先が開けているように見える。で、降りてみると、どうも、キャンプ場らしい。でも、案内のようなものは無し。人の気配もゼロ。一応、オートバイを停めてみると、近くに標識がある。「奥清水のベコ泊り場」とあり、ここは、昔、牛を使って、塩を運搬した最中の野宿場とのことだ。加えて、今はキャンプ場になっているというような記述もある。ということは、やっぱり、ここが、平庭高原キャンプ場なのか。サイトは森に囲まれていて、狭苦しい感じ。熊の気配もするので、ちょっと、1人で利用する気にはなれない。退散。
国道に戻ってはみたものの、やっぱり、行く宛てがない。ツーリングマップルによると、白樺が見事らしいので、国道を海に向かって走ってみる。
道路は、交通量が多く、流れも速い。確かに、白樺はきれい。だけど、のんびりする感じではない。このまま、先に進んでしまおう。
途中、山形町という、なんだか、紛らわしい地名のところにある道の駅で休憩をした後、再度、走り出す。時間は、4時頃。結構、くたびれてきた。
道路の脇を、渓流が流れている。久慈渓流というらしいが、走りながら見ているだけだと、正直、どうってことはないな。
「奥清水のベコ泊り場」の標識
「奥清水のベコ泊り場」の標識。仕事のキャンプは大変そう

BMW R1150GSと平庭高原の白樺
平庭高原の白樺。いかにも、高原気分

BMW R1150GSと三陸鉄道北リアス線
三陸鉄道北リアス線。すごいところを走っている

三陸海岸
少し暗くなってきた

久慈の市街に近づくに連れ、蒸し暑くなってきた。空は曇っているが、まだ、明るく、雨が降り出す気配はない。久慈駅の前を通り過ぎ、少し走って、国道45号線に入る。久慈は初めてだが、思ったより、小さな街だった。
しばらくして、海に出た。うーん、広々としている。空気も涼しくなり、なかなか、快適。海もいいね。
さて、ここからは、今夜のキャンプ場探し。海岸に沿って、点々と、キャンプ場がある。
1ヶ所目の玉川野営場は、場所が分からず。近くにある筈の西行屋敷跡というのも分からなかった。まぁ、でも、西行は伝説が多い人なので、実際に、来たわけではないと思うけど。
次の普代浜園地キャンプ場は、海沿いというか河口の松林の中にあり、なかなか、いい雰囲気。明るい感じがする。ここでいいかなとも思ったが、先にある沼の浜キャンプ場を事前に調べていて、なかなか評判がよかった。迷ったが、もう少し、南に行っておきたいとも思ったので、先に進む。ちなみに、普代村の中には、大きな防潮堤があったな。
ここからは、海岸線を走るために、国道を離れる。海岸沿いの道路脇にある黒崎オートキャンプ場は、林間の整備されたキャンプ場。が、誰もいない。受付も、人の気配がない。駐車場には、漁に使う網が一面に干してある...。ちょっと、暗い感じがするので、1人だと寂しそう。先に行こう。
途中、北山崎という三陸海岸の名所があったが、薄暗くなってきたので、もう、多分、イマイチだろう。三陸海岸の観光は、明日、やればいいや。
その先にあった明戸キャンプ場は、ちょっと狭くて開放感がない。街にも少し近過ぎる。というか、頭の中は、半分、宮古のビジネスホテルという案があるので、気に入らないんだろうな。
この先に、調べておいた沼の浜キャンプ場がある。ここが気に入らなければ、宮古市街だ。
国道を離れ、キャンプ場へ向かう。距離は、数キロある筈だが、もう、かなり暗いので、道が間違っていないかどうか少し不安。海岸に出てからの道は、砂が積もっていて、ちょっとした、ダートの感覚。こんなところで、こけたくないなと思いながら走っていると、キャンプ場に到着。
おっ、ここは、広々として、なかなか、いいじゃん。駐車場で、軽トラックのおじさんが、大きなバイクに乗っているねぇと話し掛けてきた。そのおじさんは、ここの管理人だったのだが、いろいろ話を聞いていると、断るのが悪いような気もしてきたので、ここに決定。
受付をするために、管理棟に向かう。もう、閉めてしまったのを、もう一度、開けてくれたのだが、管理棟の前に野良猫がいて、自分が中に入ると、ニャーニャー鳴きながら、一緒に入ってくる。管理人は、この猫はずうずうしいので、食べ物には気をつけるようにと言う。前から住み着いているらしい。用紙に住所や名前を書いている間、足元に体を擦り寄せている。なれなれしい奴だな。でも、まぁ、今夜は、1人なので、相手にいいか。
手早くテントを張った後は、近くの田老の街に買出しに行く。国道に出るまでは、小さな村を抜けるのだが、道が複雑で、曲がるところが多い。角には、所々、国道方面への案内があるのだが、もう、真っ暗で、街灯も少なく、よく分からない。案内が無い角もあるので、勘で方向を決める。随分、走るなぁと思っていると、げっ、ここ、さっき、通ったじゃん。いつの間にか、1周してしまったらしい。手塚治虫の火の鳥に、どう歩いても同じ場所に戻ってしまい、永遠に異界から逃げられないという話があったけど、そんな感じ。うーん、困ったな。勿論、外に、人はいない。仕方ないので、敢えて、逆と思われる方向に曲がったりして、なんとか、脱出成功。でも、帰りは、キャンプ場に戻れるのだろうか。
田老の街に入ると、すぐのところにローソンがあった。コンビニは、煌々と明るくて、ちょっと、ほっとする。日が短くなったな。もう、今日は、なんでもいいやということで、惣菜と酒や明日の朝ご飯を買う。日本酒は、浦霞と玉乃光。いかにも、コンビニという組み合わせ。
帰りの国道からキャンプ場への案内は分かり易く、特に迷いもせず、沼の浜キャンプ場に戻る。ちょっと、拍子抜け。
キャンプ場到着後は、猫に盗まれないように、食料をテントの中に置いて、シャワーへ。もう、7時半近い。
ここのシャワーは、キャンプ場の外にあって、本来は、海水浴客向けに作られたものらしい。なので、ちょっと使いづらい。が、そもそも、ここは、本当は、夕方の4時までのところを、管理人が、8時まで使えるようにしておいてくれたのだ。いろいろと親切にして頂いて、感謝、感謝。ありがとうございました。
テントに戻って、やっと、ビールにありつく。ぷしゅっ、あー、旨いねー。今日は、くたびれてしまったな。はー
早速、猫が寄ってきた。ニャーニャーうるさい。が、こうなるだろうと思っていたので、多目に惣菜を買っておいた。時々、猫にも分けながら、酒を進める。以前、北海道の岩尾内湖白樺キャンプ場でも、こんなことがあったな。
近くに、メッシュの付いたタープが立っている。泊まっている夫婦連れのものだが、今は、真っ暗。管理人が、そこで、ご飯を食べて、寝るのは車の中みたいだよと言っていた。自分も、買出しから帰ってきた後、ご夫婦と居合わせたので話をしたのだが、福島から来られたそうで、これから、近くのグリーンピア田老に、風呂に入りに行くとのこと。ご夫婦は、自分とは逆に、北上してきて、他にもキャンプ場を見たけど、ここがピンときたと言っていた。明日は、もう、帰るらしいけど。
確かに、ここは、開放感があって、設備もきれい。管理人も親切で、いいキャンプ場だと思う。
昨日買った蕎麦を茹でながら、日本酒をのむ。が、どうも、気持ちよく、酔えない。そう、猫よ、お前のせいだ。お前が、時々、備え付けの机の上まで登ってきて、食べ物を漁るから、落ち着いていられないのだよ。まぁ、でも、憎めないやつだな。
さて、寝るか。天気は、持ってくれた。
洗い物をしてテントに戻ってくると、猫はいなくなっていた。もう、食べ物がないことを知っているんだな。
周りは、もう、秋の虫が、盛んに鳴いている。
沼の浜キャンプ場
翌朝の沼の浜キャンプ場。テントの手前を猫が歩いている
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