BMW R1150GSで行くツーリング

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BMW R1150GSで行くGWの東北キャンプツーリング
【5月3日(水)】
今朝は、もう、5時近い。昨年のゴールデンウィークのツーリングは、4時前には出発していたと思う。今年は、昨年より1泊多い、2泊3日で東北を回る。一日目は、鳥海山の麓の三崎公園キャンプ場に泊まるつもりだ。昨年使って、とてもいい印象を持ったキャンプ場なのだ。
荷物を積んで出発ということで、セルを回すと、少し弱々しい音ながら、無事、エンジンはかかった。先週、オイル交換のために、ディーラーに行ったのだが、実は、昨年の9月のツーリング以来、それまで、全く乗っていなかったのだ。バッテリーの充電はしていたものの、これだけの期間、乗らなかったことは初めてなので、動きはしたが、道中、少し不安が残る。
首都高は、東北道に近づくに従って、渋滞してきた。先が思いやられると思いながら、東北道に入ると、案の定、掲示板に、渋滞30Kmの文字が。やっぱり、出遅れた。
宇都宮を過ぎても、渋滞の表示が続く。ここまで混むことは滅多に無い。今日は、年に数回の大渋滞の日なのだ。サービスエリアも人でごった返している。オートバイの数も多い。大型ばかりで、乗っているのは、(自分のことは棚に上げるが)おっさんばかり。それも、団体が多い。テントを積んだソロのライダーはあまりいないようだ。自分がオートバイに乗り出した頃と比べると、オートバイに乗る人も、使い方も確実に変わってきていると思う。良いか悪いかとは別の話だが、なんか寂しいなぁ。最近の若者はオートバイなんかには乗らないのだろうか。
那須高原サービスエリアでのBMW R1150GS
車だけでなく、オートバイも多い
福島松川パーキングエリアの桜
東北道福島県のサービスエリアの桜

月山
月山。昨年は、周辺の木々がもう少し芽吹いていた

福島県に入っても、所々で渋滞が続いている。走りながら見える田んぼは、水を湛えて、鏡のようだ。桜は、満開の時期は過ぎているが、まだまだ咲き誇っている感じだ。昨年は、もっと、散っていたような気がするので、今年の東北の春は、少し遅いようだ。10度を表示している気温表示板もあった。
山形方面への分岐となる村田ジャンクションを通過したのは11時頃だった。昨年は、もう、キャンプ場の近くまで来ていた時間だ。結局、渋滞していない所でも車が多く、最高速が上がらなかった。ちなみに、盛岡方面は、村田ジャンクションから先、渋滞40Kmの表示があった。自分の目的地がその方向だったら、絶対に、予定を変えていただろう。本当に、すごい、車の量だ。
山形道の終点に近づくにつれ、お椀をふせた様な月山の景色が見えてきた。今年は、少し雪が多いような気がする。芽吹きも遅いようで、辺りの景色から、春の気配はあまり感じられない。
山形道の終点からは、国道112号線で、酒田方面に向かう。途中、昨年も停まったちょっとしたスペースで休憩をする。昨年は、辺りを、ひばりが飛び回っていたが、今年も、同じだ。なんだか、ほっとする。ここは、トンネルの入り口の脇のスペースなのだが、どうも、トンネル周辺のコンクリートの建造物に巣を作っているようだ。
しばらく行くと、また、山形道への入り口がある。月山周辺を越えた辺りから先は、酒田方面への道路が完成しているのだ。月山周辺の工事に時間がかかっているということなんだろうけど、果たして、こんな山の中に高速道路を作る必要があるのか。
昨年は、ここで、山形道に入ったのだが、今日は、予定より大分遅くなっている。本当は、早めにキャンプ場に入って、午後からは、昨年行けなかった獅子ヶ鼻湿原に行こうと思っていた。が、遅くなってしまいそうなので、明日の朝、行くことにする。となれば、急ぐ必要はない。一般道で、ゆっくり行こう。
酒田市内に入ったのは、1時過ぎだった。信号待ちで地図を見ていると、土門拳記念館のことを思い出した。これも、昨年、前を通りかかって気になっていた場所だ。絵画と違って、写真なんか写真集でいいじゃんという気もしないではないが、せっかくなので、今年は寄って行こう。
駐車場にオートバイを停める。ほとんど満車だ。辺りは、公園や美術館も含めた総合的な施設になっているらしい。
駐車場から記念館までは少し歩くのだが、周辺は、家族連れが多く、のんびり遊んでいる。天気もよく、空気が気持ちいい。周りには緑が多く、のどかな感じ。至福のひととき。生きてるって、いいなぁ。これぞ、春という感じだ。
記念館は、池畔にあり、とてもモダンな建物だった。水や周りの自然と調和していて、とても、美しい建物だ。遠くには、鳥海山も見える。池の周りには、ベンチがたくさんあるので、ピクニックでもしたら気持ちよさそう。冬は大変なんだろうけど、酒田の市民が、少しうらやましく思った。
記念館に入ると、思ったより人がいる。この時期は、土門拳と入江泰吉の二人展ということで、大和路の仏像や寺院等の作品の展示を行っていた。土門拳と言えば、仏像の写真で有名なのは知っていたが、正直、今まで、写真は見たことはなかった。
で、写真を幾つか見ると、もう、凄い迫力。ド迫力と言っていい。仏像が迫ってくる。なんだか、今にも動き出しそう。写真の方が、本物の仏像より、仏像らしいぞ。
でも、それって、どういうことなんだろうか。
考えるに、仏像の仏像らしさ、つまり、本質と言っていいと思うが、そういうものを捉えているということなのだろう。自分は、仏像の本質なるものはよく分からないので、これ以上、分析はできないが、土門拳の作品に関しては、いろいろな論評があるに違いない。これまで、写真というものは、世界の一瞬を切り取ることに価値があるものと思っていたが、本質も捉えることができるのだ。これこそ、芸術の証。写真は芸術なのだということがよく分かった。
それにしても、凄い迫力だなぁ。仏像だけでなく、寺院の柱やちょっとした装飾物の作品もあるのだが、いずれも、モノとしての存在感が凄い。迫ってくる。この過剰なまでの迫力を見ていて、縄文式土器を思い出した。土門拳には、きっと、縄文人の血が流れていたのだと思う。
一方の入江泰吉は、いかにも、繊細な感じで、これぞ、「和」という感じ。土門拳とは対照的な弥生式土器のイメージだ。
が、入江泰吉の作品展示の終盤に、夕陽の中に、影となって黒く写る古墳の写真があった。見た瞬間に、五木寛之の「風の王国」を思い出したのだが、写真の解説を見ると、なんと、まさに風の王国で重要な役割を占める二上山の古墳の写真とのことだった。弥生人も、あなどれないなぁ。
土門拳記念館
土門拳記念館

土門拳記念館から見える鳥海山
記念館から見える鳥海山

三崎公園キャンプ場でのんだ上喜元
その日、キャンプ場でのんだ上喜元
記念館を出て、北に向かう。キャンプ場までは、1時間くらいなのだが、その前に、酒田市内で日本酒を仕入れて行こう。昨年は、本荘で秋田の酒を買ったので、今年は、酒田で、山形の酒を買う。特に、自分は、酒田の上喜元という酒が好きで、事前に、ネットで目星を付けておいた店があるのだ。
少し迷いながらも、お目当ての木川屋さんに到着。早速、店に入ると冷蔵ケースの中に日本酒が所狭しと並んでいる。見ると、山居倉庫という銘柄の酒が多い。店の主人らしき方が声をかけてくれたので、聞いてみると、庄内地方で採れた酒米だけを使って、庄内地方の酒蔵が醸した酒をプロデュースしており、そのブランドを山居倉庫としているとのことだった。言わば、本物の地酒とでもいうところか。他にも、いろいろと話を聞かせてくれて、例えば、上喜元の大吟醸を商品として初めて扱ったのが、このお店とのことだった。昔は、一級酒やら二級酒やらの制度があって、簡単に大吟醸を売ることはできなかったらしい。
肝心の酒の方は、迷った挙句に、亀の尾で醸した上喜元の山居倉庫と、こちらは上喜元ラベルの千本錦の大吟醸を購入。千本錦という名前は初めて聞いたが、広島産の酒米とのことだ。
聞くと、主人もオートバイに乗ると言う。ただ、林道で怪我をしてから、暫く乗っていないとのことだった。周辺は、林道がたくさんあって、楽しいらしい。
さて、これで、用事も終わったので、キャンプ場に向かおう。酒田市内を抜け国道7号線を北上するが、途中、鳥海温泉の辺りで旧道に入る。以前は、こちらの方が国道だったのだが、内陸側に整備された道ができてからは、旧道になってしまった。が、旧道は海の間際を走っており、雰囲気は、こちらの方が全然いい。
国道7号線に合流し、暫く行くと三崎公園への入り口がある。左折して、1分もかからず、キャンプ場に到着。キャンプ場の前には、結構な数のオートバイが停まっていた。車も何台かあった。キャンプ・サイトにも、テントが多い。昨年とは、ちょっと、雰囲気が違うなぁ。とは言っても、今更、キャンプ場を変えるつもりもないので、さっさと、テントを張る。まだ、海岸に近い場所が残っていた。
テントを張った後は、買出しと風呂だ。もう、4時を過ぎているので、昨年と同じスーパーと温泉に行く。明るいうちから、キャンプ場で、ゆっくりしたい。
昨年と同じく、そのスーパーには、そそられるものがなかったが、割り切って、惣菜を幾つかと明日の朝ご飯を買う。辛うじて、蕎麦だけは、秋田県産を買った。買出しの後は、象潟の道の駅「ねむの丘」の温泉に向かう。
道の駅は、人でごった返していた。エレベーターで4階まで上がって、温泉の券売機で入浴券を買う。係りの人に券を渡すと、どうも、自分の買った券は、半日用か何かで、もっと、安い券があるらしい。混んでいるのに、わざわざ、券売機を操作して、安い方の券と差額を渡してくれた。忙しいのに、親切な人だなぁ。なんだか、うれしい一瞬だった。
温泉でさっぱりした後は、昨年と同じく、売店で岩ガキを買う。今の時期に、象潟産の岩ガキがあるとは思えないが、まぁいいや。あと、地ビールがあったので、こちらも購入。ヘヘへ
象潟の道の駅 ねむの丘
道の駅「ねむの丘」
三崎公園キャンプ場から見た夕暮れの海
サイトから見た夕暮れの海

地ビール ねむの丘
道の駅で買った地ビール

象潟の道の駅で買った岩ガキ
岩ガキ。うまかった!

三崎公園キャンプ場に戻ると、6時を過ぎていた。まずは、ビールを開ける。あー、旨い。幸せ、幸せ。明るいうちにのむというのが、いいんだよなぁ。海もきれいだし、波の音も聞こえる。気温は少し低いが、我慢できる範囲だ。
惣菜のコロッケやフライドポテトをつまみながら、ビールをのんだ後は、岩ガキだ。貝柱は切ってもらっているので、上側の貝を開けて、下側の貝柱を切れば食べられる。なんだか、昨年のカキより大きいぞ。得した気分だ。昨年は、レモンを買うのを忘れたのだが、今年は、ちゃんと、スーパーで買っておいた。たっぷりレモンを絞って、少し、上喜元をたらして、いただきまーす。うまっ!!続いて、口の中の磯の香りを、上喜元で流す。こちらも、うまーい。カキに日本酒は合うねぇ。たまらんよ。あっという間に、大きなカキを2個食べてしまった。あー、日本人に生まれてよかった。
その後は、しばらく、日本酒をちびちびと飲む。少し暗くなってきた。周りを見ると、人が戻ってきている。各々、晩ご飯の用意をしたり、食べたりして、のんびりしている。なごむひと時だ。サイトの入口近くには、何家族かの集まりと思われる一団がいるが、子供がいる割には、それ程、騒がしくない。サイトの奥には、ハーレーの集団がいるが、こちらも、マナーは心得ているようだ。隣のテントはソロのライダーのようなので、後で、声でもかけてみようか。
夜も更けてきた。でも、人が多いのとランタンで明るいのとで、やはり、一人で旅の気分に浸るような雰囲気ではない。で、隣のライダーに話かけると、八戸から来たとのこと。昨日は、男鹿半島におり、南下をしているそうだ。自分は、北が好きで北海道や東北ばかり来ているが、北に住んでいる人は、南に憧れるらしい。結局は、自分も含めて、無いものねだりかと思うと、空しい気もする。
いい加減、酔っ払ってきたぞ。四号ビンが空きそうだ。隣のライダーも日本酒が好きで、五戸の菊駒という酒がお薦めとのことだった。今度、のんでみよう。
が、彼は、その夜は、のんでいなかったようなので、迷惑だったかもしれない。失礼いたしました。
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