BMW R1150GSで行くツーリング

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BMW R1150GSで行く2004北海道キャンプツーリング
【7月16日(金)】
今日も暑い。北海道上陸直後の、冬用ジャケットの上にカッパを着たくらいの寒さが嘘のようだ。もちろん、天気が悪いのに比べれば全然いいけど、それにしても暑い。直射日光が痛いよ。
今日の午前中は、シーカヤックだ。9時にキャンプ場まで迎えが来る予定になっているので、のんびり。いつも、朝ご飯は菓子パンなのだが、暑いので、近くのバンガローが作っている日陰で食べる。
9時少し前に、車が来た。インストラクターと挨拶をすると、今日はもう一人、カヤックに乗る人がいるとのこと。見ると、女の子で、まだ、学生かな。京都から一人で来て、岩尾別のユースホステルに泊まっているらしい。
着替えは自然村の建物の中とのことで、そこで、書類を書いてからウエットスーツを着る。初めてだが、思ったより、生地が厚い。ウエットスーツの下は、自分みたいに男ならば、Tシャツとトランクスで十分(ただし、濡れたけど)。女性ならば、学生の彼女のように、水着が必要だろう。
車に乗ってカヤックの置いてある海岸まで行く。ウエットスーツを着ているので暑い。基本的なパドルの操作を学んだ後、いよいよ、カヤックを海に浮かべる。船は二人乗りなので、前に女の子が乗って、自分が後ろに乗る。インストラクターは、別の船だ。少し沖に出た所で、再度、基本の勉強をした後、いよいよ、岬の方角へ向けて出発。空が青い。海も透き通っていて、気持ちがいい。時々、水に手を浸けると、思ったより冷たい。海岸に着いた時は暑くて泳ぎたいと思ったが、これでは、無理だ。カヤックは、それほど力を入れなくても、意外と前に進む。エンジンのような人工的な音がしないのがいい。
しばらく行くと、インストラクターが、前方の一点を指差した。大きな鳥が飛んでいて、オジロワシとのことだ。オジロワシは冬に日本に来る渡り鳥だが、留鳥という形で夏も日本に残るものが稀にいるそうで、それを見たというわけだ。幸先いいねと思っていると、今度は、海に浮かんでいる鳥を指差している。ケイマフリという鳥で、これも、簡単に見られる鳥ではないそうだ。アイヌ語の「赤い足」を意味する言葉が訛った名前らしい。海の上に浮かんでいる時は分からないが、飛び立つ時には、名前の由来の赤い足がとても目立つ。船が近づくと逃げて行くが、その様がとてもかわいくて、両足で海面をパタパタと蹴りながら飛び立つのだ。
波はとても穏やか。こんなに穏やかな日は、年に何回もないとのことだ。
しばらく、海岸の崖に沿って漕いでいると、今度は、インストラクターが沖の方を指差している。イルカだ。遠いが、時々、背中が海面に出てくるのが見える。この時期にイルカが見られることも珍しいとのことで、今回は、動物運がいい。
時間が経つと、観光客用のエンジン船が走るようになってきた。結構大きな波が立つので、船が来ると、波をやり過ごすために、漕ぐのを止めて、プカプカと浮いている。これも、また、気持ちがいい。目線が、水面とあまり変わらないのがいいんだな。
海岸は絶壁になっていて、所々に鳥が留まっているのが見える。海からならではの眺めだ。
時々、観光船をやり過ごしながら、フレペの滝まで来た。まさか、ここまで来るとは思っていなかったが、カヤックは直進性が高いので、意外と省エネルギーで進むことができる。まぁ、海が穏やかというのもあるんだろうけど。
観光船が来るタイミングがあるので、フレペの滝は帰りに寄るということで、先に進む。フレペの滝がある湾の次の湾が今日の折り返し地点だ。こちらも、滝が落ちている。フレペの滝もそうだが、ここは、川ではなく、崖から湧き出した水が流れ落ちているのだ。そのために、何らかの成分を含んでいるのか、水が流れている所の岩は、白っぽく変色している。
ここで、インストラクターが、観光船ではできないことをやろうと言って、滝のほんの目の前まで近づいて行った。水しぶきを浴びて、楽しそう、ハハハ。で、次は、こちらの番。が、なかなか、いいポイントに船を持っていくことができない。滝の近くは、水の勢いで、結構な風が湧き上がっているのだ。それでも、船を岩にぶつけないように注意しながら、滝に近づくと、風に巻き上げられた水しぶきが、ばばばっとぶつかってくる。冷たくて気持ちがいい。
次は、滝の水を飲もうとのことで、岸から少し離れた場所に、オーバーハングした岩から、ちょろちょろと、ちょうどいい具合に水が落ちている。さすがに、インストラクターは、うまくポイントに船を付けるが、こちらは、苦戦。何度かチャレンジして、まぁいいかなというところで戻ることになった。ゴクゴクとは飲めなかったけど、おいしかった(ような気がする)。
この湾には、オーバーハングした巨大な岩の壁がある。真下に入って上を見上げると怖いくらいだ。崩れてきたら助からないなぁと思いながらも、なぜか、見とれてしまった。カヤックでなければ、見ることができない景観だ。
帰りに、フレペの滝がある入り江に入っていく。昨日、展望台から見たところだが、まさか、ここを海面から見ることになるとは思いもよらなかった。展望台から見ている人は、びっくりしているんじゃないのかな。
入り江の中の岩場には、無数の鳥がいた。それはもう、凄い数。頭上にも、飛び交っている。鳴き声がすごい。昨日、展望台で聞いた時もすごいと思ったが、近い分、こちらの方が迫力がある。あと、ニオイもすごい。獣の臭い、分かりやすく言えば、鶏小屋のニオイだ。五感に訴える圧倒的な迫力。怖いくらいだ。
ゆっくりと入り江の中を進む。岸には、所々、巣があって、ヒナがかわいい。ここは、海からしか近づくことができないので、鳥にとってはキツネなどの天敵がいない楽園なのだろう。
時々、海面に、ぼちょっと何かが落ちると思ったら、鳥のフンだった。
人間など意に介せずというふうに飛び回っている鳥を見ていると、自然の中にお邪魔をさせてもらっているという感じを強く持つ。人間は世界の中心ではないのだ。カヤックは、エンジンを使わないので余計な音がしないのと目線が海面に近いのがとてもいい。知床の自然に、より近づけたような気がする。同乗の彼女も、楽しそうだ。
帰りは少し疲れたが、がんばって漕いで、出発した地点に、無事、到着。船を片付けて、車で、自然村に戻る。あー、知床の海を満喫しました。
自然村に着いた後、3回の中で一番オススメの時間帯をインストラクターに聞くと、それぞれのよさがあるらしい。早朝5時の回はたくさんの鳥を見ることができるし、午後1時の回は、太陽が滝に当たってきれいとのこと。これは、また、別の時間帯にチャレンジせねば。
同乗した女の子は、自然村の温泉に入っていくとのことで、自分は、羅臼湖に向かう。ツアーは約3時間なので、ちょうど、昼ご飯の時間だ。途中、昨日と同じく、ウトロ漁港婦人部食堂に行く。今日も、結構混んでいるが、待たずに座って、ホッケの焼魚定食を頼む。もちろん、ホッケもうまかったが、絶品だったのが、小鉢で出てきた塩辛。くさみは全然ないが、濃厚なまったりとした味わいで、うまかった。キャンプ場に持って帰って、日本酒のつまみにしたいなぁ。
食べている間、おじさんとおばさんの団体が入ってきた。その中の1人が、自分の隣に座って、いつも、この店はこんなに混んでいるのかと聞いてきた。自分は観光客なので分からないと言うと、いやー、地元の人かと思ったよとのこと。連日の遊びで日に焼けて黒いし、オートバイということであまりきれいな格好でもないので、漁港で働くおっさんか何かと間違えたらしい。でも、なんか、うれしかったりして。
その団体は青森から来ていて、明日からの3連休を利用して、羅臼岳と斜里岳に登るとのこと。この店は、最近、テレビに出たらしく、それで来たと言っていた。話をしたおじさんは、単身赴任か何かで東京にいるので、その人だけは羽田から来たらしい。東京は、元麻布に住んでいると言っていたが、どういうことなんだろうか。
さて、腹も一杯になったので、羅臼湖に向かう。羅臼湖への登山口は、知床峠の少し先にあるはずだ。
これといった標識もないので、少し苦労はしたが、無事、入り口を発見。登山者名簿に名前を書いて、歩き出す。時間は、1時半頃だったと思う。熊除けの鈴は付けたが、熊が多いエリアなので、少し緊張。
空は、相変わらず、青い。歩くと汗が出る。トレッキングガイドを見て、草花を確認しながら、ゆっくり進む。途中、ちょうどハイマツが目の高さにあったりして歩きにくい所があった。
最初の沼に到着。羅臼岳がきれいに見える。他に人はいないので、羅臼岳を独り占めだが、熊のことを考えると、誰かいてもいいなぁ。
次は、二の沼と呼ばれる沼だ。羅臼湖までは、ある程度の間隔毎に沼があって、五の沼まである。二の沼の近くには、雪田群落といって、地形上、雪渓が遅くまで残り、そこだけ、周囲とは異なる植物相を持っている領域がある。ただ、この時は、まだ、雪渓が残っていて群落を見ることはできなかった。
次の三の沼は、沼の周囲の一部に木動が延長されていて、そこの行き止まりから見た羅臼岳が美しい。沼に、ちょうど、羅臼岳が写って見えるのだ。
三の沼〜四の沼〜五の沼は、距離が長く、道も歩きづらい場所が所々ある。途中、大きな雪渓の脇を通ったりしながら進むが、ここが一番くたびれた。
いよいよ、五の沼を過ぎると、林が途切れて視界が開けてきた。少し歩くと、湿原の中を木道がまっすぐに伸びていて、その先に湖が見える。木道の作り出す直線が、辺りの景色をより広大に感じさせる。とても気持ちがいい景観。来てよかったよ。
真っ直ぐの木道を歩き切ると、羅臼湖に到着。湖は、思っていたより大きかった。正面には、知西別岳があって、他の方角も山に囲まれているが、平地の部分が広いので開放感一杯だ。途中、何組かの人とすれ違ったが、ここには誰もいない。広大な景色を独り占め。青空がまぶしい。光が溢れている。頬を撫でる風も心地いい。本当に素晴らしい、感動的。でも、ちょっと、暑いなぁ...
30分近く経ったろうか。いつまでも、この景色の中にいたいが、そういうわけにもいかないので、出発。
羅臼湖から10分程のところで、中年の夫婦とすれ違う。もう、バテバテという感じだったが、羅臼湖はもうすぐだよ。
夕方になってきて、少し、涼しくなってきた。今回は動物運がいいので、熊に会ったらどうしようと思っていたが、無事、登山口に到着。時間は4時過ぎ。さて、キャンプ場に戻ろう。午後は、知床の山を十分満喫しました。
三の沼から見た羅臼岳
三の沼から見た羅臼岳

羅臼湖へとつながる木道
羅臼湖へとつながる木道。正面の山が知西別岳

羅臼湖
羅臼湖(の一部)

しれとこ自然村のクワガタ
テントにクワガタがくっついていた
今日は、セイコマートで買出し。その後、キャンプ場に着いたら、すごいテントの数。今日は3連休の前日なので、休みを付けて来ている人が多いのだろう。
さて、まづ、洗濯をする。いいかげん、ジーンズが汚なかったのだが、羅臼湖の往復で限界。このキャンプ場は設備が整っていて、コインランドリーもあるのだ。で、洗濯機が仕事をしている間に、こちらは、温泉。はー、気持ちいい。オホーツク海が、夕陽を反射して静かに輝いている。とても、穏やかだ。
風呂を出て、洗濯物を乾燥機に移動させたりしながら、ビールを飲む。幸せー。が、おとといくらいから体調がいまいち。普段は絶対できないような変な所に口内炎ができている。なので、セイコマートで買ってきた千切りのキャベツをばりばり食べながら、ビールを飲む。総菜の出し巻きたまごも食べる。
ちょっと、疲れたかなぁ。でも、今日は、海も山も満喫。知床をエンジョイしました。満足、満足。
今日も、最後は日本酒。いつもの男山。星空は、昨日と同じくらい。でも、流れ星も何個か見れたし、まぁまぁだね。

さて、今回の旅も、あと3日。そろそろ、現実が気になってきた...

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