BMW R1150GSで行くツーリング

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BMW R1150GSで行く2004北海道キャンプツーリング
【7月12日(月)】
夏の北海道は、朝が早い。4時には明るくなるので、それくらいの時間になると、自然に、目が覚めてしまう。いくらなんでも早いので、シュラフの中で、もぞもぞと二度寝をする。東京みたいに蒸し暑くないし、外では鳥がさえずっていて、なんとも、気持ちがいい。地べたの上だが、東京でより、ぐっすり眠ることができる。
その後、目が覚めてきたので、ごそごそとテントの外を覗くと、空はどんより曇っている。むむむ。まぁ、でも、どうしようもない。
顔を洗い、朝ご飯を食べた後、釣りをすることにする。仕舞うと50cm程になるパックロッドとルアーを、常に持ち歩いているのだ。これまで、北海道の湖では1匹も釣ったことがないので、釣れる気がしないが、目に前に湖があるので、とにかく、やってみることにした。もしかしたら、イトウが釣れるかもしれないしね。
が、そんな中途半端な心持ちで釣れるわけもなく、時間は過ぎていく。近くに観光用の遊覧船の桟橋があるが、早朝から、ラジオを大きな音で鳴らしながら準備をしている人がいる。雰囲気は台無しだが、なぜか、不思議と腹が立たない。心に余裕があるせいか、黙々と、キャスティングを繰り返す。青空が広がってきた。空気も気持ちがいい。
時々、魚が追ってくるが、食い付くまでには至らない。魚も小さそうだし、影を見ると、ウグイか何かだろうが、もう、釣れても釣れなくてもどうでもよくなってきた。ただただ、もう、ここにいるだけで気持ちがいい。
2時間程たったろうか、予想通り、1匹も釣れないまま、道具を片付ける。釣れなくても、十分、満足だ。夏の北海道の湖では、魚が深い所に移動しているので、岸からではなかなか釣れないのだろう。
空はすっかり晴れ上がった。朱鞠内湖と遠くの森がとても美しい。空気も心地よいので、このまま、だらだらして、連泊もいいなと思ったが、道北を回るベースとしては、ここは少し南に寄っているので、重い腰を上げてテントの撤収を始める。
朱鞠内湖畔キャンプ場からの朱鞠内湖
すっかり晴れ上がった朱鞠内湖
智恵文

智恵文
美瑛にあるような景色

美深に向かっている。朱鞠内湖と美深を結ぶ国道は、7年前も走った。当時は、こんな山深い所によく道を作ったなと思ったが、その感想は今回も変わらない。本当によく切り開いたものだ。
美深の街に近づき天塩川を渡っていると、川岸にきれいな公園を見つけた。朱鞠内湖でだらだらしていたので、そろそろ昼ご飯の時間だ。ガイドブックを見るために、その公園にオートバイを停める。オートバイを降りると、暑いくらいだが、湿度が低いので気持ちがいい。このまま昼寝でもしたい気分だが、ガイドブックを眺めると、旭川の北に位置する和寒に旨いラーメン屋があるらしい。ここからだと、50Km以上ある。しかも、今日は北へ向かう予定なので、方向が逆だ。少し迷ったが、特に、急ぐ理由もないので、和寒へ向かうことにした。途中に知恵文のひまわり畑もあるから、丁度いいや。
しばらく走って名寄の街に入ると、道路沿いに、以前食べたことがある回転寿司が目に入った。北海道の回転寿司はここ以外入ったことがないので、他と比べてどうなのか分からないが、とにかくおいしかったことを憶えている。これが、もし、平均レベルというのなら驚きだ。で、和寒まで行くのも面倒になってきたので、その店に入ることにした。店内に入って、まず、イカを食べる。うーむ、うまい。ネタもでかい。その後は、サーモンやら生ズワイガニやらウニをたのむ。一皿250円なので、さすがに、ウニは少しクセがあるが、それでもこの値段でこの味は、東京では考えられないレベルだ。結局、7皿食べて店を出た。ふー、満足、満足。(店名「きらら」。名寄の街中にあり、国道40号(旧道)を稚内方面に向かって道路の左側。結構目立つので、40号を走っていればすぐに分かると思う)
その後、北に戻り、知恵文のヒマワリ畑を探す。が、見つけることができなかった。ヒマワリ畑は場所が毎年変わるようなので、そのせいか。他にもオートバイや車がそこと思われる近辺をうろうろしていたが、やはり見つけられなかったようだ。まぁ、いずれにしろ、まだ時期も早いはずなので、さっさとあきらめる。
ここ、知恵文周辺の畑は、美瑛の様な波状丘陵になっていて、美しい景色があちこちにある。道北にも、このような景色があることを、以前、「ゆきの音」というとほ宿で手に入れたガイドブックで知った。そこのオーナが作っているいかにも手作りという冊子だ。内容は、少しマイナーだが、いかにも旅人が惹かれるような道北の見所がたくさんあってとてもいい。自分は、これで改めて道北を見直した。
さて、次に向かうは松山湿原である。ここは、2年前に来た時は、クマの目撃により立入禁止になっており、やむなく引き返した所だ。美深まで戻り、そこで国道40号線を離れる。湿原までの途中、仁宇布という街とも言えないような小さい集落を通る。ほんの数件の家が立っているだけだ。以前、美深と仁宇布間には国鉄美幸線が走っており、今は、トロッコ列車でその路線を走ることができる。鉄道と並行している道路を走っていると、美幸線がかつて日本一の赤字路線であったこともうなづける。ほとんど、人の気配が感じられない。
仁宇布から数キロ走ると松山湿原の入り口に到着。ここには、湿原の案内所とゲートがある。前回来た時は、ゲートが閉まっており、案内所のおじさんから立入禁止の事情を聞いた。今日はゲートは開いているが、世間話も合わせて長々と立ち話をしたおじさんはいないようだ。そのまま、ゲートを入って高度を上げていく。登山口までの道のりは、いかにも、熊が出そうな雰囲気なので、一人はいやだなと思っていたが、登山口の駐車場には数台の車が停まっていた。
さっそく、湿原に向けて歩き出すと、途中で、一人のおじさんとすれ違う。腕章をしていたので、監視員か何かだと思うが、二年前に立ち話をした人だろうか。もう、憶えていないなぁ。
湿原までは、急な坂道を歩いて行く。天気がいいので、暑い、暑い、汗びっしょりだ。ただ、立ち止まれば風が気持ちいいので、休み休み歩く。見晴らしのいい所で振り返ると、山々に囲まれた盆地のような地形の中に、仁宇布が見える。一面の濃い緑の中に、ぽつんと白っぽい家々と牧場の明るい緑。今にも、周りの緑に呑み込まれて、消えてしまいそうだ。開拓当時の苦労と不安はただならぬものであっただろう。そもそも、何故、こんなに厳しい環境の中で生きることを考えたのか。何か大きい夢でもあったのだろうか、それとも、やむにやまれぬ事情があったのだろうか。
そこから少し歩いて、ようやく湿原に出た。山の中に、ぽっかりと開けた平地が湿原になっている。湿原の入り口には鐘があるが、熊除けのために鳴らしておく。途中、小さな子供を連れた家族連れを追い抜いてきたが、辺りには他に誰もいないようだ。
湿原には木道がついており、一周できるようになっている。この湿原は、アカエゾマツやハイマツが多く見られ、その歪んだ形から冬の厳しさが伺える。その他は、所々に池があったりして、一般的な湿原かな。
空は、一面というわけにはいかないが、少なくとも北の方向は晴れ渡っており、気持ちがいい。他に人がいないので、湿原を独り占めだ。ゆっくり一周してくると、入り口に、追い抜いてきた家族連れがいた。小さい子供がいるのに、よく、ここまで登ってきたものだ。挨拶をしてすれ違う。
帰りは下りで楽チン。途中、何組かの家族連れとすれ違いながら降りていく。こんなマイナーな所に来る人がいるんだと自分の事は差し置いて思ってしまう。
辺りは、鳥の鳴き声が近い。以前、野付半島でも感じたのだが、北海道の鳥は人を怖がらないのか、近くまで寄ることができる。こういう時は、鳥の名前を知っていればなとつくづく思う。立ち止まって、大きな木を眺めていると、そこで、2羽の鳥が近付いたり遠ざかったりしている。一方の鳥がもう一方を追いかけているように見える。親鳥が子供の巣立ちを即しているようにも思えるが、実際はどうなんだろう。
松山湿原へ向かう登山道からの仁宇布
湿原へ向かう登山道からの景色

松山湿原
松山湿原

かみとくツーリストキャンプ場
旧上徳志別小学校を利用したキャンプ場

かみとくツーリストキャンプ場
旧校舎。中は休憩室や宿泊所になっている

駐車場に戻ると、もう4時近い。約2時間のハイキングだった。さてと、今夜の宿泊地を決めねば。天気は北の方面がよさそうなので、その方向に、20Km程のところにあるかみとくツーリストキャンプ場へ向かう。
湿原のゲートにある案内所には先ほどすれ違ったおじさんがいた。少し話でもしようかとも思ったが、長くなりそうなので先へ行く。そう言えば、ここまで、あまり会話がないなぁ。ピースサインもほとんど出していないし。
キャンプ場までの道のりも、原野の中を貫く一本道だ。所々にある廃墟が辛うじて人の痕跡を残しているだけで、対向車もほとんどない。
一度、通り過ぎてしまったりしながらも、キャンプ場に到着。大きな目印がないのと、建物や敷地の雰囲気が北海道の一般民家のようで、少し分かりにくかった。他に利用者はいないようだが、もう、移動が面倒なので受付をする。ここは、廃校になった小学校を利用したキャンプ場で、校庭がキャンプ・サイトになっており、旧校舎の中に休憩室や宿泊所がある。学校内の別の建物が管理人の自宅になっているようだ。
受付をしてテントを張った後は、歌登の街まで買出しに行く。途中、うたのぼり健康回復村という施設の中に温泉があるので、そこで風呂に入る。健康回復村の中でソロ・ツーリングらしきオートバイと出会ったが、この施設内にあるキャンプ場に行くようだ。残念。風呂に入ると、ハイキングのせいで日に焼けて、あちこち痛かった。
その後は、歌登のセイコマートで買出し。今回、初のセイコマートだ。枝豆と豚肉、ビールと日本酒を買う。日本酒は北の誉純米生。セイコマートに行けばどこでも手に入るので、以後、この日本酒ばかり飲むことになる。
かみとくツーリストキャンプ場に戻り、少し寒いが、サッポロクラシックを飲みながらのんびり。時間は、もう7時を過ぎているが、まだ、明るい。どこかで、チリンチリンと熊除けの鈴の音がすると思ったら、管理人が釣りに出かける。管理人はフライフィッシングが好きなようで、旧校舎の中に、釣れた魚の写真がたくさん飾ってあった。翌日の夕方も行っていたので、日課になっているのだろう。歩いてすぐのところに徳志別川が流れており、そこで、釣りができるらしい。自分も、明日の早朝やってみよう。が、その後、戻ってきた時に話を聞いたら、釣れなかったとのこと。
空も曇っており、星も望めないようなので、昨日買った幌加内そばを茹で、日本酒を飲んだあと、就寝。

明日は、今回の目的地のひとつで、アウトライダーの今年の北海道特集に出ていた景色を見に行く予定。晴れてくれればいいんだけど。

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