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天を衝く
(高橋克彦、講談社文庫)


天を衝く3天を衝く2天を衝く1東北出身の著者は、東北をテーマにした作品を幾つか書いている。で、その主要作品である「陸奥三部作」の最終作が、九戸政実の半生を描いた「天を衝く」。
九戸政実とは、秀吉の小田原北条攻めの後に、秀吉に反旗を翻した南部家の重臣であり、世の大勢は定まっているにも関わらず、何故、そのような無謀なことをやったのかに興味があり、読んでみた。

が、そういう小難しいことは置いて、とにかく、政実の軍師としての才能や卓越した政治力は、とても痛快で、ついつい読み進めてしまう。
反面、人間関係の難しさは、今も昔も変わらないんだなぁという俗な感想も持ったりした。倫理的には命の重さの軽重はあるものの、当時の武士も現代のサラリーマンも、政治性という意味では、あまり変わっていない。しょうもない上司を持ってしまった大変さは、今も昔も変わりませんな。

ところで、結局、反旗を翻した政実の意図が、単なる意地だったのか、それとも、彼なりの一発逆転を目指した合理的な判断だったのか、自分にはよく分からなかった。加えて、本書の内容が、史実にどこまで忠実かも分からない。

それでも、とにかく、エンターテイメント小説として文句なし。ページをめくる手が止まらない感じでした。

新規作成(08/9/2)

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