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2006年10月前半

10月9日(月)

■漁民解体 岩内郡漁協と原発計画(平田 剛士)

結局、この3連休は、キャンプには行かなかった。日曜日の早朝に、天気予報と睨めっこしながら、行き先を考えたのだが、東北・北陸の天気予報が悪く、どうも、行きたい場所が見つからなかった。
なので、この休みは、嫁さん孝行&日帰りツーリングにして、今度の週末に賭ける予定。

そういうわけで、日曜日は時間があったので、前回の雑記で挙げておいた青空文庫の北海道関連文章の中から、「漁民解体 岩内郡漁協と原発計画」(平田 剛士)を読んだ。泊原発建設に伴う岩内郡漁協の反対運動の経緯を辿っているのだが、ちょうど、今年の北海道ツーリングの際に、通り過ぎたところなので興味があった。

建設の可否に関しては、外野の人間がとやかく言うことはない。
が、金にあかせた、国のやり方には嫌悪感を憶えた。
関係者と議論するのではなく、既成事実を、現地に押し付けるやり方。
これが一番正しいのだ。反対している現地の人は、視野が狭い。我々が考えている通りにすれば間違いない。アカウンタビリティなんて、関係ない。だって、うちらが正しいのだから。なんてったって、国家レベルで考えているんだぜ。正しいんだから、税金だって、幾ら使ってもいいじゃないか。
というのは、この文章を読んでの自分の想像だが、未だに続く税金のムダ遣いを考えると、そんなに外れてはいないのでないか。
保証金を、「家を新築したり車を買い替えたりするのにあてる漁家がほとんどだったという。しょせんは、あぶく銭だった。」という現地の人もどうかと思うが、とにかく、政治家、役人に代表される利権関係者のやり口には腹が立つ。
今でも、北海道には、莫大な税金が投入されているはず。以前は、北海道開発庁という組織があって、詳しくは調べていないが、今は名前は変わっても、多分、やっていることは変わらなそうだから。こんな形でしかやっていけない北海道は悲しいと思う。
日本の他には無い、貴重な資産をたくさん持っている筈なのに。

iPodと、ここで怒っても仕方ないので、話を変えよう。
長文をパソコンで読むのも疲れるので、今回は、iPodに転送して読んでみた。これが、結構、快適。家の中でも、ソファーに寝っ転がって読めるし、もちろん、外にも連れ出せる。時々、バックライトが切れるのが煩わしいが、気になるようであれば、設定で、バックライトタイマーを変更すればいい。
Macならば、TransNotes for iPodというソフトウェアで、簡単に転送することができます。


10月7日(土)

■青空文庫の北海道関連文章

徳富蘆花の「みみずのたはこと」について検索していたら、青空文庫に全文が掲載されていた。この本には、関寛斎のことが書かれているので探していたのだが、他にもと思い、北海道関連の文章を少し探してみた。
Googleで、キーワード「北海道」で、ざっと探しただけなので、網羅性はないです。今後、自分が読むためのメモなので、読んだことがあるものはなし。なので、おもしろいかどうかは分かりません。

みみずのたはこと 徳冨 蘆花
熊の足跡  徳冨 蘆花
摩周湖紀行 林 芙美子
日高十勝の記憶  岩野 泡鳴
東旭川村にて  島木 健作
鰊漁場 島木 健作
初めて見たる小樽 石川 啄木
札幌  石川 啄木
雪中行 小樽より釧路まで 石川 啄木
漂白 石川 啄木
親しく見聞したアイヌの生活 宮本百合子
空知川の岸辺 國木田独歩
札幌まで 寺田寅彦
漁民解体 岩内郡漁協と原発計画 平田 剛士
闇の力 佐野 良二

嵐の翌日の東京の空話変わって、東京は、昨日は台風のようなひどい嵐だったが、今日は、だんだん晴れてきた。相変わらず、風は強いが、連休の後半は天気がいいようなので、一泊二日でキャンプに行く予定。
さて、どこに行こうかな。


10月5日(木)

北海道探検記■北海道探険記(本多勝一、朝日文庫)

今年の北海道ツーリングには、「北海道探検記」(本多勝一、朝日文庫、ISBN4-02-260812-9)を持って行ったのだが、往復の飛行機の中だけでは、全部を読み切ることはできず、その後も、ほそぼそと読み続けていた。で、最後まで読んだのだが、改めて、北海道好きな人には、オススメの本だと思う。

内容としては、自然から都会、開拓地や僻地の生活、戦時中の朝鮮人強制労働まで、北海道の様々な側面が書かれている。時代は、昭和30年代とその再訪の約20年後の二つに分かれており、古い方は、もう、50年近くも前の話なので、昔話になってしまっているのもあるが、当時指摘されている問題が、今も問題であり続けているものもある。

昔話としては、昭和35年くらいの時代で、羅臼湖は雪のない季節に到達した人がいるか/いないか微妙な状況という程の秘境だったこと、礼文島のとど島には観光客向けの定期便があったこと、天売島にはオロロン鳥がたくさんいたこと等が興味深い。
また、当時の開拓者のどん底の生活は衝撃的。枝幸の開拓地では、
「牛が大小便をするので人間もついでに共同便所とし、家の中が寒すぎるのでネコがストーブにくっつきすぎて黒いコゲネコになる」
真狩のイモ掘りの季節労働者は、自分の子供をイモ掘りの戦力とせざるをえず、学校に行かせることができない。学校に来させるよう説得に来た先生が帰って行った後、嘆息する。
「わしらも人間のオシマイのところまで来ちゃったなあ」
年に何回か旅行で訪れているだけの自分には、想像もできない生活だ。
あと、強制労働の話は、今年の北海道ツーリングのレポートでも書いた。

一方の今も問題であり続けているのは、環境破壊の問題。
知床再訪の記事には、「"秘境知床"がほろびるのには二十年で十分であった」と、「秘境」が滅びたことが宣言されている。世界遺産登録後、いろいろと問題が発生しているようだが、似たようなことが30年近くも前に言われていたのを考えると、何をいまさらと思ってしまう。著者は登山家でもあるので、「秘境」という言葉を前人未踏の場所くらいに考えているところもあり、通常の人とは感覚が違うが、それでも、大勢はほとんど進歩していないらしい。
具体的なところでは、カムイワッカに向かう林道の先にある巨大な橋や摩周湖の展望台ができた経緯等も書かれている。

ところで、この本、なぜか、amazonのデータベースには載っていないようです。自分のは朝日新聞社発行のものですが、集英社発行版だけが検索されます。この二つの版の内容は、同じものなんでしょうかね。


10月1日(日)

■ハーレー・BMWのマーケティング

以前の雑記で、ハーレーダビッドソン・ジャパンのマーケティングに触れたが、調べてみると、やっぱり、ちゃんとやっていました。

その内容に関しては、こちらのページが、よさそう。以前、本屋のビジネス書のコーナーで、ハーレーのマーケティングに関する本を見かけたことがあるが、多分、同じ話だろう。当の書籍はこれですね。まぁ、ビジネス書は、要約してしまえば、5〜10ページくらいに収まってしまうものが多いので、このページを読めば、多分、大体のところは掴めると思う。
以下、商品価値、価値を顧客に届ける仕組み、ユーザーからのフィードバックを得る仕組み、の3点から簡単に見てみる。

まづ、商品価値は、「ハーレー10の楽しみ」として、明確に定義されている。これは、ホームページにも詳しく紹介されている。

・乗る楽しみ
・出会う楽しみ
・創る楽しみ
・装う楽しみ
・知る楽しみ
・選ぶ楽しみ
・愛でる楽しみ
・競う楽しみ
・海外交流
・満足

各項目は、ハーレー独自というよりは、オートバイ一般に共通するものだと思うが、各項目毎に、内容が考えられ、形にされている。特に、ハーレーらしいのは、創る/装う、の辺りかな。
次は、定義された価値を顧客に届けるための仕組みだが、これは、コントロールが難しい独立系のディーラーとうまく協業して、そのようなプロセスを作り上げてきたようだ。
最後は、ユーザの声を吸い上げる仕組みの整備。ハーレーは、継続的に顧客満足度調査をやっているそうだが、普通の企業では、これが、なかなかできない。理由は簡単で、誰が買ったのか分からないからだ。例えば、メーカーが、販売のために代理店を使う場合、直接、顧客と対応するのは代理店であって、メーカーではない。代理店は、もちろん、誰が買ったか分かっているのだが、顧客情報は大事な資産なので、代理店だって、簡単に、メーカーに情報を渡そうとはしない。なので、メーカーは、満足度を調査しようにも、できないというわけ。ハーレーの場合は、ディーラーと共存共栄するなんらかの仕組みを作って、そこら辺を、うまく、やっているのだろう。
一旦、これができるようになると、ユーザーの情報を一元的に管理できるようになるので、企業にとっては、もの凄い資産になる。ハーレーが、どこまでユーザーの属性を集めているか分からないが、年齢・性別・住所までは当たり前として、多分、家族構成や趣味、年収くらいは抑えているでしょう。
で、このユーザー情報を分析することにより、さらなる販売につなげられる。例えば、ペットと一緒に暮らしている人に対しては、ハーレーのロゴの入ったペット用の服を勧めるとかね。こういうことが、きっちりできている会社というのは非常に少ないのだ。

一方のBMWのマーケティングはどうかというと、ハーレーと比べると、大分、引けを取っているように見受けられる。少なくとも、ホームページからは、BMWの価値というものは明確には伝わってこないし、自分は、顧客満足度調査をされたこともない。

ならば、BMWのマーケティング、特に、商品の価値について、勝手に考えてみる。

上にも書いたように、「ハーレー10の楽しみ」の項目に関しては、オートバイ一般に共通していると思われるので、特に、国産も含めた大型バイク全体の中で、ハーレーまたはBMWが他と比較して高い価値を持っていると考えられる項目を抜き出して、かつ、価値を持っていると思われる方に○を付けてみた。

ハーレー BMW
乗る楽しみ
(ツインの鼓動感による乗り味)

(長距離走行での機能性)
出会う楽しみ
創る楽しみ
装う楽しみ
海外交流

簡単に補足すると、「乗る楽しみ」に関しては、ハーレーとBMWでは、それぞれ、全く異なる価値を持っているのだと思う。これは、どちらがいいという話ではなく、ユーザーの趣味の問題。
「出会う楽しみ」は、両者ともに、積極的に、オーナーズクラブを推進しているので、「乗ってみたいけど、一人はどうも...」のような人には、ハーレ−、BMWのどちらも価値ありでしょう。
「 創る楽しみ」は、圧倒的にハーレーだな。BMWは、あんまり、いじるところがないもんね。「装う楽しみ」も、ハーレーの方が、全然、選択肢が多いと思う。BMWは、純正ウェアが代表しているように、スタイルよりは、機能重視のものの方が似合うから、選択枝が少なくなる。
「海外交流」は、どちらも、輸入車だから当たり前か。
ちなみに、この○付けは、ちゃんとやると、賛否両論になるはず。人に依って考えも違うだろうし、本来は、メーカーではなく、車種単位で考えた方がいいのかもしれない。が、ここでは、まぁ、こんなもんでしょ、という納得感で済ませている。大体、自分は、ハーレーには乗ったことがないので、ハーレーのことはよく分からないし。

さて、ハーレーに関しては、やっぱり、うまくマーケティングをやっているなと思う。中高年層という観点からすると、いかにも訴えそうな価値ではないですか。手軽に日帰りで走りに行って、オートバイを眺めたり、たまたま一緒になったハーレー・オーナーとパーツの話をしたり、たまには仲間と温泉に走りに行ったり、といったシーンが思い浮かぶ。
ハーレーダビッドソン・ジャパンの現在の社長は、トヨタ出身とのことだが、トヨタでは、高級車の分野で仕事をした人なのかもしれない。

一方のBMWに関しては、一言でいうと、価値がわかりにくい。「長距離走行での機能性」なんて言われたって、乗った人しか分からないんじゃないのという感じ。大体において、ここに価値を感じる人達が、どれだけのボリュームでいるのかという気もする。
とは言っても、他の項目で差別化を図るのも、ちょっと違う気がするので、まぁ、地道に、この辺りの価値を明確化して、それを伝えるのとフィードバックを得る仕組みを強化していくんでしょうね。例えば、乗った人しか分からない価値ならば、BMWの社員やディーラーの従業員、一般ユーザーとかに、ネットで情報発信させるとかね。

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